幕末咲乱華
お梅に連れて来られた所は、この季節には持って来い!!と言える程、木々の紅葉が美しい場所・嵐山だった。



華「綺麗〜!!」



子供の様にキャイキャイ喜んでいる華。

お梅は、まるで我が子を見る様な優しい眼差しを送った。



華「お梅さん!!こんな素敵な場所へ連れて来てくれてありがとう!
……まるで¨血の様に真っ赤¨で驚いたけど。」



アハハ、と冗談っぽく笑った。

しかしお梅は一瞬辛そうな顔をしたが、又、上品に笑った。















華「ほぉ〜!凄く美味しいですなあ♪」


お梅「うふふ。たーんとお食べ♪」



紅葉に囲まれながら、甘味屋で食べるお団子は絶品だった。



華「そう言えば、お梅さんは何故この場所をご存知だったんですか?」


お梅「うふふ。鴨さんに連れてきて貰ったんよ。………¨新見さんが切腹しはる前¨に。」



ハッとした。

どうして今まで気付かなかったんだろう。



華「そ、そうだったんですか………」



お梅は芹沢の恋人であった事を。
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