幕末咲乱華
急に冷や汗がダラダラと出始めた様な気が来た。



お梅「うち、鴨さんを失ってもうたら先が見えへん。
¨お先真っ暗¨って言葉が妥当やろか?」



華はまだ恋人を失う悲しさは経験していない。
それどころか彼氏無し歴18年。

だから恥ずかしい事に、お梅の気持ちは良く分からなかった。



お梅「…………うちは、最後まで鴨さんの盾になる。
だって、鴨さんが¨女の幸せ¨っていうんを教えてくれはったやもん♪
それに鴨さんの女はうちだけでええから……」


華「……お梅さん?」



お梅はニコッと笑うと、¨帰ろか?¨と言って華の手を引き、屯所へと歩み出した。




















お梅さんと別れ、屯所に着いた。

すると門番をしている隊士が華を見た途端、慌てて中と入って行った。


ドキドキと煩い位に脈打つ心臓に手を当て、フーッと深呼吸をし、中へと足を踏み入れた。
< 196 / 201 >

この作品をシェア

pagetop