幕末咲乱華
一方の土方はというと、はぁ...と呆れた様に溜め息を着いて近藤に体を向けた。



土方「近藤さん、あんたは馬鹿な奴じゃないだろ?良く考えてみろよ。
もしもあんたの身に何かあったら、局長は誰が勤めるんだ?
俺か?総司か?山南さんか?
違う。あんたなんだ。あんたしか俺等の頭を勤める人はいないんだ!!」



土方の鋭い目が近藤を捉える(とらえる)。



近藤「……しかしなぁ…」



ポリポリと頭を掻き、う゛ーん...と唸りながら腕組みをする。

そんな近藤に土方は……



土方「なんだ?こんだけ言っても納得出来ねェっていうのかよ?
...んでもまあ、近藤さん。あんたが何を言おうが言うまいが、俺は絶対にこいつ等で実行させる。」


近藤「と……!」



¨とし¨と言おうとした。
が、あまりにも冷たく恐ろしい土方の目を見た途端、まるで魔法に掛かった様に言葉が出なくなった。


隊内で¨鬼の副長¨と密かに呼ばれている理由が分かった気がした。
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