幕末咲乱華
近藤「…土方くん?どういうつもりかな?」



華は、穏やかだった顔が少しずつ怒りの様な顔に変わって行く近藤に驚いた。



土方「近藤さん…こいつはこう見えても女子だ。いつ落とすか分からん命、戦場で落とすなれば惜しい物だ!
女中をやっていればそんな事には巻き込まれない上に女の幸せを掴む事が出来る。」


近藤「それは分かっておる。…しかし、あれ程にも剣術の腕が優れておるのに、ほおっておくには実に勿体無き事だ。」


華「あのォ〜…お取り込み中に失礼ですけど、ぁたし、隊士に成りたいです!」



突然の華の告白に3人は目を丸くして驚いた。



土方「は?笑わせるなよ!戦場で命を落としてェのかよ、お前は!女には女の幸せっつーもんがある。その幸せの中で死んで行った方が良いじゃねえか!」


華「女の自分には、命を救ってくれた皆さんに恩返しをする事が今の幸せです。土方さんの優しさは嬉しいですが、折角、剣術に優れているのに衰退の一途を辿ってしまうのは、自分としても納得が行かないのです。…強くなって皆さんの盾になりたいんです!」
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