幕末咲乱華

☆大阪にて

沖田「こんにちわぁ…」



女は少しだけお辞儀をすると、引っ込んでしまった。



店の主人「すみませんねぇ。あの女、あまり人を好かん様で外にも出ようとしないんです。」



溜め息をつき、瀬戸物を包装紙で包みだした。



華「その女の人はどうして此処にいるんですか?」



手を止めて華の方を向き話し出した。



店の主人「…ある時、いつもみたいに仕事をしていましたら、突然、フラフラになりながらこの店に入って来たんです。
どうしたのかと聴きましても、うんともすんんとも言わず、ただずっとひれ伏しておりました。
しょうがありませんので、今夜はここで泊まって行きなさいと言うましたら……そのまま住み着いてしもうたんです。」


華「な……なる程。」


沖田「凄い人ですね!(笑)」


店の主人「お客はん、笑い事やありまへんよ!(泣)……地味で暗く薄気味悪うて。
だんだん私も疲れてきてしもうたんです。」


華「お疲れ様です…」
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