4月1日の告白




しばらくして…




千夏ちゃんの彼の両親らしき人たちが、


この部屋に入ってきた。





アタシと同じように、入った瞬間に過呼吸を起こしてしまいそうなお母さん。



我慢する余裕もなく、おいおい泣いてしがみつくお父さん。




辛いよね…

まだ17だもん。

将来、一緒に晩酌したりとか

仕事で稼いで親孝行とか


ほんの数分で、その夢は叶わなくなっちゃった。




正の親もうすぐ来るんだろーな…。




辛いんだろーな…



正、こーゆーときはさ、親が来るまでこらえるもんでしょ?



せめて、最後に


「ばいばい」


くらい言ってくれてもいーじゃん。




アタシだって辛いけど


親は、もっと悲しいんだよ?



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