4月1日の告白
「あの……」
心臓に矢が刺さったように痛み
動悸が激しくなり、正のお母さんの顔が見れない。
「…すみません…」
何だかもう訳が分からなくて、謝ることしか出来なかった。
重い沈黙が数秒続き、
アタシたちの横を通る人たちは見ないフリしながら見物しているように感じた。
正のお母さんは、ため息をふっとついたかと思うと
しゃがんでアタシと目線を合わせて、こう言った。
『明日香ちゃんのせいじゃない。辛いでしょう…ハチャメチャな子で、本当に…』
正のお母さんの涙があふれて、それ以上は何も言わなかった。
だからアタシも余計悲しくなって、2人でおいおい泣いた。
そのときに初めて知ったこと。
正にはお父さんが居なかった。
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