4月1日の告白




昨日までの蒸し暑さはどこへやら、

やけに朝から肌寒さを感じた日。




アタシは5時に目が覚めて、いつのまにかずり落ちていた布団を被る。


「‥さむ‥」



アタシがこう呟いただけで



過保護な正はすごく心配してくれてた



アタシをあっためるために自分の上着かけてくれたり



抱きしめてくるてたり‥







寝ぼけた頭でぼんやりとそんなことを考える。




思い詰めてしまう夜と反対に、



頭がからっぽな朝は良い思い出ばかりが浮かんでくるんだ。


正のことを忘れるなんて、



アタシに朝が来る限り無理なんだろうな、

と思う。







もう寝れないと感じたアタシは、


そっと布団から出て携帯を開いた。




――着信あり





誰だろう、

と思って履歴を見る。




‥‥‥何これ、


知らないんだけど‥‥




アタシは、見たことのない番号に困惑した。




寝ぼけてるからよく頭が働かない。



何も思い当たる節が無い。



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