4月1日の告白
でも、せっかくの朝のパワーも
昼に起きた出来事ですっかり奪われてしまった。
ハイレベルな授業を何とかこなす。
アタシにしては、ちゃんと予習もしたし
手応えがあった!
そんなこんなで午前の授業を終え、
バレー部の友達と一緒に弁当を食べる約束をしたアタシは、
手を洗うため渡り廊下の先にある手洗い場に向かった。
石鹸をきれいに水で洗い流し、
ハンカチで手をふきながら教室に戻る。
すると
どん、と誰かにぶつかった。
慌てて前を見ると、ちっちゃくて可愛い女の子が居た。
「‥っごめんなさい」
あたふたして謝るアタシに、
その子はにっこり笑って
『大丈夫』
と言った。
そして颯爽とどこかへ、1人で去っていってしまった。
―うっ‥わぁ‥
めちゃめちゃ可愛いかったぁ〜!!
確か、あの子って
学年1モテるとか言われてる子じゃないっけ‥
さすがだなー
アタシなんか‘可愛い’の‘か’の字も出ませんけど?
アタシが廊下の真ん中で立っていたのに気付いて、
友達が教室から笑いながらアタシを呼ぶ。
アタシはなおもさっきの子のことを考えながら、
呼ばれるままに教室に入った。
‥何だろう。
あの子が可愛いからなのかな。
なんだか、すごく気に掛かるっていうか‥
不思議な感じがするってゆーか‥
うーん、
なぜ???