4月1日の告白



『まじないわ〜!!今から6時限目とか!!』


『思う〜』



今から生物の授業だ。


アタシたちは、理科室に移動しながらブーたれていた。



ハイレベルな上に授業時間が長いのがこの高校。



あーもぉ嫌になる‥

でも頑張らないとな!!




そう思った矢先、

アタシは突然に呼び止められた。




『神崎さん、ちょっと来てもらってい?』





ほんとにいきなりだった。



一度も喋ったことない、目立たないタイプの女の子に腕をひかれて、



なぜか生徒指導室の前に連れてこられた。




「あの、アタシ授業始まる‥」




そう言った瞬間チャイムが鳴る。




やばい。


理科の先生は遅れたら授業中正座とか、反省文とか、やたら厳しいのに‥


その子は細い目で生徒指導室のドアを見つめている



早く、早くしなきゃ‥!!



「あのさっ、まじで早くしてくんない!?」



アタシが軽くキレかけた途端



『ごめんなさいっ‥‥』



生徒指導室のドアが開き、アタシはそこに無理やり押し込まれた。



あまりの勢いに倒れるアタシ。




慌てて振り返るとそこには、

申し訳なさそうな顔でドアを閉める彼女が居た。



‥なんで?




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