4月1日の告白


金髪男はその一発で床に倒れる。

そして、気絶したのだろうか。


もう起きあがらない。



『お前らも同じようにしてやる』



敬太の形相に、他の男たちはびびりまくっている。


アタシはどうしていいか分からなくて、ただ乱れた制服のすそをぎゅっとつかんで震えていた。




『…俺ら…だって…頼まれたんだよ』


『は?頼まれたらやっていーのか。お前ら高校にもなってクソガキみてーな言い訳すんのか。悪いけど俺、そーゆーの通じないから』



頼まれた……?


誰に??



そう思ったとき、気づくと他の男たちが床に倒れていた。




『調子乗んじゃねーぞ、消えろ!!!』




敬太は、アタシに背を向けてそう叫ぶ。




「敬太…」




恐る恐るアタシが呼ぶ声にゆっくり振り返る敬太。



驚いた。こんなに強い敬太が。


泣いていた。


ぼろぼろと大粒の涙が目から溢れている。











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