4月1日の告白


注意されて何も言えなくなったアタシは黙って正の後についていく。



正は器用にヒョイヒョイと机を渡り歩くけれど、


運動音痴なアタシは苦労して机の壁を越えた。



そして最後の机‥



正がアタシに手を伸ばし、高い机の壁から降りることが出来た。




「怖かったぁ‥」



高所恐怖症のアタシは心臓がバクバク鳴っている。



『わざわざごめんな!でも、明日香が1人で居たからチャンスだと思って』



チャンス‥?






「何の話??」




アタシの問いには答えず、正はアタシの手をひいて屋上のドアを開けた。





その瞬間、気持ちのいい風が駆け抜ける…




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