4月1日の告白


『じゃ俺もそっち行くわ。』



正は、左に進もうとした足を止めてまたアタシの隣に並んだ。



「えっ‥いいよ逆方向だし」


『駄目。お前は可愛いから危ない』



そんな言葉をさらりという正。



アタシは嬉しかったけど恥ずかしさで正の目を見れなかった。



アタシの家の前‥



やっとのことで正のほうに振り向く。



「‥ありがと」



『あぁ。』




なぜか素っ気ない別れ方になった。


アタシはそのままドアノブに手をかける。




そのときだった




『明日香‥好きだよ』





後ろからそんな囁きが聞こえて




振り返ってみたら




正はもう既に居なかった。






初めて会った日から思ってたことだけど、正のすることってまるで少女マンガみたい。




とは言え‥





テンションが上がる。





鼻歌を歌いながら家に入った。





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