4月1日の告白
「もう‥どっから広まったんだろ」
力尽きたように壁に寄りかかった。
そんなアタシを見た凛ちゃんは微笑みながら言う。
『いーじゃん!すごくお似合いだし。この際見せびらかしちゃえ』
な‥何ですと??
もう凛ちゃんが何を言ってるのか分からない。
アタシは動揺しまくっていた。
「アタシ、やっぱブスだし‥正とは釣り合わないし」
正は、サッカー部のキャプテンといういかにもモテそうな地位にいる。
それに比べてバレーも下手くそな平凡なアタシが…
正の彼女だなんて。
知られたくなかった理由はそこでもあった。
凛ちゃんは、眉毛を“へ”の字にして俯くアタシを見つめている。
『明日香ちゃ‥』
キーンコーンカーコーン…
凛ちゃんが何か言いかけた途端チャイムが鳴った。
「もう座らなきゃだね。とりあえずありがとね!」
まだ何か言いたそうな凛ちゃんにそう声を掛けて話を切り上げた。
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