4月1日の告白


――何か…思い起こすと懐かしくて、胸が締め付けられる。



その次の日にアタシは思い切って男子にビンタをくらわし、そいつは泣いたけど敬太は褒めてくれた。


そのお陰でアタシは、


『自分で立ち向かうことの大切さ』


を知ったんだ。




…でも、高校生のケンカとなると、
小学生のケンカなんかとは違う。



あの性格だから仕方ないのかもしれないけど…



敬太は何でケンカをしたのだろう??



疑問が浮上していく。





『ね~ね~さっきから何考え込んでんの?』





気づくと、千夏ちゃんの手のひらがアタシの目の前を上下していた。



「あっ…何かときどきぼんやりしてるんだよね…アハ」


『も~明日香しっかり!!(笑)』



適当な言葉で誤魔化したけれど、いつのまにか敬太のことで頭がいっぱいになっていた自分にハッとした。




――アタシの好きな人は正のはずなのに…

















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