4月1日の告白
『まぁ‥アイツも‥アイツなりに‥』
正はすごく小さい声で何かを呟いた。
聞き取れなかったアタシは、立ち止まって正を見つめる。
「‥え??」
『いや、別になんでもねぇ』
正はそんなアタシに微笑み、
頭をくしゃくしゃと撫でた。
「‥どうしたの??」
『え?別にどうもしねぇけど?』
何だかよく分からないけど‥
正の手は微妙に震えている気がしたんだ。
もしかしたらそのとき、正も嫌な予感に気付いていたのかな……?
『とにかく、急ごうぜ!!何気に時間ヤバくね!?』
「あッ!!本当だぁ!!」
バタバタと2人で商店街の間を走る…
『うぉ、水たまり!!』
「やばいって時間ない!!」
なぜか楽しくて笑顔がこぼれる。
―ねぇ正‥‥
この幸せが、
この平和が、
ずっと続いていたら
そのほうが、
素敵な人生になったのかなぁ。
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