4月1日の告白
アタシは笑われたのが悔しくて正を叩こうと手を振り上げる。
しかし、その手はいとも簡単につかまれた。
…すると途端に正は真剣な顔をして、
アタシを見つめた。
―え??何、この空気…
急に沈黙が流れ始めたことに戸惑ったアタシは、とりあえず腕を離してもらおうともがいた。
でも、正はすごく強い力でアタシの腕をつかんでいて…
どうすればいいのか分からない。
「ねぇ、正、急にどうしたの……んッ」
アタシが口を開きかけた瞬間、言葉を遮るように正の唇がアタシの唇に重なった。
「正ッやめ…んんッ」
キス初体験のアタシは、息のつきかたが分からない。
それに対して正は、まるでベテランのように上手いキスをしてくる。
「は…ッ」
息苦しくて唇を離した。
正の顔が恥ずかしくて見られない。
何?さっきのアタシの変な声…
そして何より……
アタシ、初キスしちゃった。