4月1日の告白
『き、きっと、大丈夫、だから』
そんな中、
千夏ちゃんは震える声でアタシを慰めた。
膝の上の拳も尋常じゃないほどに震えている。
―千夏ちゃんのほうが‥不安そうにしてるじゃん
無理してアタシを元気づけようとしてくれた千夏ちゃんに対して
この上ない感謝の念がこみ上げる。
「そ‥だよね
そんなヤワな人たちでもないしね」
喉から絞り出すようにアタシが呟いたと同時に
救急車が止まった。
病院に付いたみたいだった。
慌ただしく2人の男たちが下ろされて、
病院の中に運ばれていく。
ぼんやりと突っ立っているアタシたちに、
ひとり残った看護婦さんが
『中で待ちますか?』
と聞いてきた。
もちろん、激しく首を縦に振る。
隣を見やると千夏ちゃんもまったく同じ行動をとっていた。