恋うつつ ~“好き”というどうしようもないキモチ~
……って、いるじゃん、あたしのとなりに1匹ねこたんが♪

その名は、ミュウトねこたん☆


7匹のねこたんとねこ生活をしているせいで、たぶん彼の髪の毛とか着ている服とかに、目には見えないねこたん特有の微粒子みたいのが付着していて、今やもうミュウトじたいがねこ同然になってるんだと思う。

だからミュウトと一緒にいるだけで、こんなに目がショボショボしてくるんだと思う。

……ってか、やっぱり駅前の中央分離帯で助けたねこたんがニンゲンの姿になって、あたしの前に現れてるんじゃないかな???



「お前なァ、ちょっと言われたくらいでスグ泣くなよなァ」

自分の言動のせいであたしが泣いたと思ったのか、ミュウトがちょっと困ったような顔をしている。

コレって、ひょっとして“ケガの功名(こうみょう)”ってヤツ?

彼が困った顔をすると、なんか嬉しい♪

ひょっとして、あたしって小悪魔系?


「と、とりあえず、そこ座れよ」

彼にうながされて、噴水の近くのベンチに座るあたし。

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