恋うつつ ~“好き”というどうしようもないキモチ~
第10章「もうひとつのキセキ」
会いたくて、会いたくて……。

やっと会えたミュウトのクチから聞かされた言葉は、あたしにとって爆弾発言だった。

なんと、ミュウトはバツイチの子持ちだったんだ。


このままミュウトを好きになっていいのか、さんざん迷ったあたしだけど……だけど、目を閉じてミュウトのキスを待った。

それなのに、ずっと待ってるのに、ミュウトはあたしにキスをしてくれない。



だから……、



「ねぇ、ミュウト……キスして、お願い」



あたしは語尾に“ニャン”こそ付けなかったものの、なかなかキスしてくれないミュウトに対して、媚(こび)を含んだ甘ったるい“ネコナデ声”でキスをせがんだ。



すると……、


するとミュウトがあたしに言った。



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