恋うつつ ~“好き”というどうしようもないキモチ~
……と思ったら、その場所にそれらしい建物は見当たらない。
「父さん、道まちがったんじゃないのォ?」
……とクチをとがらせるあたし。
「なに言ってる。カーナビの案内どおりに来たんだ。住所だって間違ってない。そこの電柱に書いてる住所と合ってるだろ?」
メモってきた猫カフェの住所と、電柱に貼られたプレートの住所を見比べてみても、たしかにココで間違いないはずだ。
だけど……、
だけどそこには猫カフェがない。
いや、“猫カフェがない”というよりも、その住所にそもそも建物じたいが存在していないんだ。
そこには機械にお金を入れて利用する無人の駐車場=コインパーキングがあるだけだ。
「おっかしいなぁ……」
看板とか、なにか手がかりになるようなものはないかと、クルマから降りて辺りを歩いてみるあたし。
……と、そこへ郵便配達の赤いバイクが通りかかる。
「あっ、すいませーん」
「父さん、道まちがったんじゃないのォ?」
……とクチをとがらせるあたし。
「なに言ってる。カーナビの案内どおりに来たんだ。住所だって間違ってない。そこの電柱に書いてる住所と合ってるだろ?」
メモってきた猫カフェの住所と、電柱に貼られたプレートの住所を見比べてみても、たしかにココで間違いないはずだ。
だけど……、
だけどそこには猫カフェがない。
いや、“猫カフェがない”というよりも、その住所にそもそも建物じたいが存在していないんだ。
そこには機械にお金を入れて利用する無人の駐車場=コインパーキングがあるだけだ。
「おっかしいなぁ……」
看板とか、なにか手がかりになるようなものはないかと、クルマから降りて辺りを歩いてみるあたし。
……と、そこへ郵便配達の赤いバイクが通りかかる。
「あっ、すいませーん」