恋うつつ ~“好き”というどうしようもないキモチ~
第5章「やさしさウラ返し」
髪はペッタンコ、服はシワくちゃ。
家に帰る以前に、人前に出ることさえできずに、公衆トイレの裏で“捨てねこ”をだっこして泣いてたあたし。
そんなあたしを見つけてくれたのは、ひと月前のある夜のこと、ココと同じ公園で出逢ったねこ好きの謎のイケメンだった。
「うわっ、お前、抱きつくなよっ…」
天下の女子高生サマに抱きつかれれば、世の男のヒトたちなら、誰だって大喜びするはずだった……自分で言うのもナンだけど。
だけど左目に眼帯をした謎のイケメンは、こともあろうに露骨にイヤそうな声を上げた。
ありえないしーーーーーーっ!!
カチンとくるあたし。
「お前、濡れてんじゃん、服っ…」
あっ……そーいうことか……。
あたしが濡れてるから、自分の服まで濡れるのをイヤがった、ってことか……。
家に帰る以前に、人前に出ることさえできずに、公衆トイレの裏で“捨てねこ”をだっこして泣いてたあたし。
そんなあたしを見つけてくれたのは、ひと月前のある夜のこと、ココと同じ公園で出逢ったねこ好きの謎のイケメンだった。
「うわっ、お前、抱きつくなよっ…」
天下の女子高生サマに抱きつかれれば、世の男のヒトたちなら、誰だって大喜びするはずだった……自分で言うのもナンだけど。
だけど左目に眼帯をした謎のイケメンは、こともあろうに露骨にイヤそうな声を上げた。
ありえないしーーーーーーっ!!
カチンとくるあたし。
「お前、濡れてんじゃん、服っ…」
あっ……そーいうことか……。
あたしが濡れてるから、自分の服まで濡れるのをイヤがった、ってことか……。