恋うつつ ~“好き”というどうしようもないキモチ~
サラリと言う謎のイケメン。

でも、ソレができたら誰も苦労はしない、ってのっ。

「コインランドリーに行くまでが恥ずかしいんじゃん! それに服を乾かしてるあいだ、あたしにハダカでいろ、って言うの!?」

「もう春だし、風邪ひくこともねぇだろ?」

コッチがどんだけ困ってるかも知らずに、今度もサラリと言ってのける彼。

「もォー!!」

「オロ? シッポのはえてねぇ“おおねこ”かと思ったら、お前、いつのまに“ウシ”になったんだ?」



そのとき、あたしは“そーだ♪”と思った。



「あなた、ねこを助けるのが好きなんだよね?」

「“助けるのが好き”ってか、ねこ自体が好きなんだがな」

「だったら、あたしのことも助けてよ」

「だーかーらー、オレはねこが好きなんだ、って」

「あたし、ねこだよ☆」

「あん?」
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