あたしの好きな人【短編と名乗っていい頁数かな?】
「いくら美樹がその機会を用意してくれていたって、俺の方の気持ちがそっちに向いてなきゃなんの意味もなかったんだ。
そして俺は自分の事だけにイッパイイッパイで、周りに目を向けるとか、どんな感情を向けてもらっているかについて考えるとか全然出来てなかった。」


みぃちゃんは折角のハンサムな顔を台無しな感じにしちゃうような。


ちょっと情けない表情を浮かべてあたしへと腕を伸ばしてきた。


「自分の感情すらもて余し気味で、まだチビだった未来にまで嫉妬するようなガキ具合だった。」


くしゃり、とあたしの頭をなでながら言うみぃちゃんの手のひらからじんわりと熱が伝わってくる。
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