あたしの好きな人【短編と名乗っていい頁数かな?】
じっと。


すっごく深い笑みを浮かべて指輪を見つめてから、みぃちゃんはあたしに視線を移す。


「美樹と一緒に居たい。
仕事に行きたくない。
そんなワガママばっかり言っていた俺に、さ。
美樹はまるでプロポーズみたいに、この指輪が入ったケースを差し出して言ったんだ。」


「『ほら。
これは僕達の絆だよ』ってね。
まだ、覚えていてくれたんだね。
すっごく嬉しいよ。」


ニコニコとしながら、ヨシ君はそう言うけど。


自分だってしっかり覚えてるんじゃない?


って、あたしは突っ込みたいのを我慢した。
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