あたしの好きな人【短編と名乗っていい頁数かな?】
あたしの肩に手を掛けて、乱暴に振り向かせて。


そうして真剣な表情で言ってくれるみぃちゃんの言葉の意味は、痛いぐらいに鋭く刺さりそうな視線を感じなくてもちゃあんと解ってる。


「うん。
………ごめんなさい。
おばあちゃまや水生ちゃん達に悲しい思いをさせちゃわないように気を付けるね。」


だけど、もしもそんな事が起きた時に、一番心配して欲しい人の名前をあげる程、あたしは素直にはなれない。


でも、あたしの心の中なんてあっさり見抜かれてしまっていて。


「違うだろ?」


肩に置かれたみぃちゃんの両手に痛いぐらいのチカラが込められる。
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