あたしの好きな人【短編と名乗っていい頁数かな?】
前を向いたまま。


あたしの方は振り向かずに言うみぃちゃんの言葉が、少し震えているように聞こえるのはあたしの気のせいなのかな?


どうしても確かめたくて、あたしは立ち止まっているみぃちゃんの前に回り込んで見上げてみた。


「………見んなよ。」


あたしが見上げるのに気付いたみぃちゃんは、すぐにふい、と横を向いてしまったけれど、はずみで少しのぞいたみぃちゃんの目元が赤くなっているのをあたしはしっかり見てしまった。


「………ごめんなさい。」


そんな仮定の話だけで、本気で涙を浮かべてくれる位、みぃちゃんはあたしを愛してくれているのに。
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