あたしの好きな人【短編と名乗っていい頁数かな?】
「例えばさ、未来が人質になったとするじゃん。
凶器を持っている犯人に羽交い締めにされて交渉の材料にされてさ。
んな時に、どう行動する?」


首に当てた指がまるでナイフかなにかのように見せながらみぃちゃんは訊ねてくる。


「えー。
そういう状況を予想した事がないからなー。
でも、多分犯人の隙をついて脱出出来そうならするかな。
だから凶器をちらつかされてる間はおとなしくしていると思う。」


考えながら答えてみぃちゃんを見ると、みぃちゃんは深く深く何度も頷いていた。


「だよな?
やっぱ、普通はそうだよな?」
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