あたしの好きな人【短編と名乗っていい頁数かな?】
前の仕事を辞めた時。


小さな子供達に関わる仕事をするんだから、子供達が笑顔になれるような技術を身に付けたいんだって言って弟子入りして、すぐに師匠から一緒にステージやらないかって誘ってもらえるぐらいの腕前に上達したんだって言ってた。


謙遜しているだけのそのマジックの腕前も見たいんだけど、それよりも。


「ヨシ君は、居てくれるだけでいいんだから。」


そう。


それがなによりの。


「あたしにとっては、それだけで嬉しいことなんだから。」


あたしにとっての幸福って、ヨシ君と一緒に居られる事以上は存在しないんだし。
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