君に…
似合っちゃう自分もどうなんだろうとか、思わないわけでもないんだけど。


でも、ちょっと照れながら君に見せたのは悪くなかった選択みたいで。


君は手を伸ばして僕を引き寄せ、ふふ、と笑いながら頷いてくれた。


可愛いよってささやいてくれるのも嬉しくない訳じゃないけど。


君の手が僕に触れてくれる時の、ちょっと熱い感じがとても好き。


だから僕は君の手に引かれるままに君に近付いて。


そして僕の頭から外したヘアバンドを君に渡した。


「僕も付けたんだから、今度は君の番だからね?」


そう言うと君は苦笑しながらも、大人しく付けてくれた。
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