エリートなあなた2
求める先に


対峙した瞬間、アーモンド形の目が細められると同時に眉根も寄せた。


これこそ絵美さんが、ルック・キラーと密かに囁かれる迫力なのだろう。



「――それで?どうなった?」

席についてものの十数秒、静寂を嫌うように答えをすぐに求めた件。


それはもちろん先日、居酒屋で強気が服を着ているような彼女が珍しく見せた、お気に入りの後輩の悩みについてだ。


「いや、……まだ話もしてないけど」

「はぁあああ?」


「絵美さん、まだ5日でどうこう」

「もう5日でしょうが!」

恐ろしい眼力と一切の反論を、ピシャリと畳みかける威勢の良さに思わず苦笑い。


< 22 / 42 >

この作品をシェア

pagetop