Last time
そして、宮下がこう続けた。
「明後日、お葬式だからみんなで矢山を見届けてくれ…。」
そして、下校の時間…
いつものように、友達の都岡 千紗と帰った。
「瑠美、悔しいよね…
気持ち伝えられずに、矢山君亡くなるなんて…」
「…バカだよね、アイツ。
何で突然消えちゃうんだよ…。
あたしも…バカだ。
何で気持ち伝えなかったかな…。」
今は気持ちがいっぱいいっぱいで、声を出すにも力が必要だった。
そして、矢山のお葬式の日。
矢山の親族を始め、あたし達クラスメート、部活の仲間、他クラス・他校の友達で、式場は溢れかえっていた。
遺影には、笑っている矢山が写っていた。
棺の中には、事故死とは思えないぐらい安らかな顔で眠っている矢山。
見た瞬間、また涙が溢れ出した。
矢山…
あたし、あんたのこと…
好きだったんだよ…?
何で急にいなくなっちゃうの…?
戻ってきてよ…。
涙が、あたしの頬を伝って矢山の頬に落ちた。
その瞬間…