あの日の空を,もう一度…
「オメェらいい加減にしろよっ!!
芽依美はなぁ…テメーらの無神経な言葉で傷ついてんだよ!!」
葵は,男子に言い放った。
「はぁ?何言ってんだお前…」
「黙れ!!大体なぁ…
ちょこっと当たったぐらいで病気になるわけねぇだろ!
バカなんじゃねぇの!?
芽依美はもっと苦しんでんだ!
テメーらにそんな態度とる資格はねぇんだよ!!」
葵は,怯むことなく大声で言った。
「なんだよ!
じゃあお前は吾妻と一緒にいれんのかよ!」
男子も反論する。
「いれるに決まってんだろ!!
アタシたちは友ダチなんだよ!!
芽依美のこと傷つけんの…許さないから…!!」
そう言ったあと,葵は私の傍に来て私の手を握った。
「何…?」
そして,葵は私に被さってきた。
泣きながら。
人前では涙を流したことがない,あの葵が。
私のために泣いている。
そこに愛結も寄ってきて,
「私たちは…何があっても芽依美の傍を離れたりしないよ…」
優しい声で,そう言った。
心から,支えられてるって感じた。
私は,二人の背中に腕をまわし
「アリガトウ」
と呟いた。