あの日の空を,もう一度…
#13 最後の涙
私は、愛結と二人で芽依美の家を訪ねた。
芽依美のおばさんに呼ばれたからだ。
あの日から、芽依美の家に行くのは初めてだった。
「どうぞ」
出されたジュースを見て、思った。
芽依美の好きだった、カルピス。
いちいち反応してしまう。
「ありがとうございます」
「あの、今日は…」
本題に移ろうと、話を切り出す。
「この前ね、芽依美の病室を整理してたら見つかったの」
そう言って差し出された、何枚もの紙。
一枚一枚に、びっしりと字が書いてある。
よく見慣れた…
芽依美の字だった。
「これ…?」
「あの子ね、入院している間、あなたたちに手紙を書いていたみたいなの」
「芽依美が…」
「読んであげて」
そう言われて、一枚の紙に手を伸ばす。