あの日の空を,もう一度…
荷物をまとめ,
砂浜を歩き始めてすぐ―
ドサッ
後ろで何かが落ちる音がした。
振り返ると…
芽依美の荷物が砂の上に広がり,
その横に芽依美本人が倒れていた。
「芽依美!!?どうしたの!?」
私は芽依美に駆け寄り体を抱き起こした。
その顔は驚くほど真っ青で,
額には汗をびっしょり掻いていた。
しんどそうな顔の芽依美を見て
愛結は小さく震え始めた。
「愛結!!救急車呼んで!!早く!!!」
私は声を張り上げて叫んだ。
「…う…んっ!」
愛結は自分のバッグから携帯を取り出し,
泣きそうな顔で助けを呼んだ。