あの日の空を,もう一度…

荷物をまとめ,
砂浜を歩き始めてすぐ―



ドサッ



後ろで何かが落ちる音がした。




振り返ると…



芽依美の荷物が砂の上に広がり,

その横に芽依美本人が倒れていた。



「芽依美!!?どうしたの!?」

私は芽依美に駆け寄り体を抱き起こした。


その顔は驚くほど真っ青で,

額には汗をびっしょり掻いていた。


しんどそうな顔の芽依美を見て
愛結は小さく震え始めた。


「愛結!!救急車呼んで!!早く!!!」


私は声を張り上げて叫んだ。


「…う…んっ!」


愛結は自分のバッグから携帯を取り出し,
泣きそうな顔で助けを呼んだ。


< 7 / 63 >

この作品をシェア

pagetop