Heaven


同時に俺の名前を呼ぶ声。
その正体は、小さな2人の男の子。


『咲夜!《さくや》
晴夜!《せいや》』


咲夜と晴夜という名前の男の子たちは、俺を小さな体で抱きしめる。


『父さん、なんでこの2人が?』


俺は2人の頭を撫でながら隣にいた父さんに質問をする。


『遥斗が今家に来てるんだよ』


そう、このちびっ子たちは、遥斗と唯さんの子供の咲夜と晴夜。
今年で三歳になる双子だ。
咲夜は遥斗似で、
晴夜は唯さん似。
2人ともとても可愛く、まるで天使のよう。


『遥斗とかすげぇ久しぶりじゃん!咲夜、晴夜、一階で遊んでやるよ!』


『分かった!遊ぼー!』

2人とも俺に可愛らしい笑顔を見せる。
今の俺の心を癒やしていく。


誤魔化したかった。
こんな気持ちは嫌だったから…

なにかに誤魔化したかったんだ。



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