Heaven
別にそんなことどうでもいい。
今は授業どころじゃないんだ。
早く授業が終われと何回願っただろう。
ようやく授業が終わる時間を時計の針がさした。チャイムが鳴り、授業が終わる。
俺は急いで先生のもとへ向かい、事情を聞く。
『先生!美羽は?それとヒカルとさくらも!』
『高木なら早退したぞ。気分悪いって。斉藤たちは知らないな』
美羽は早退したらしい。その理由は…気分が悪いから…
その理由を作ったのは間違いなく俺。
後悔が一気に襲う。
俺が美羽を傷つけるようなことを言ったからだ…
抜け殻になった俺が、
ぽつん、と立っていた。
すると突然、背中を二回誰かに叩かれた。
俺はゆっくりと抜け殻のまま後ろを向く。
そこには少しだけ目が赤くなった…さくらがいた。
『さ…さくら!お前大丈夫かよ!!』
さくらはにこりと笑い『大丈夫よ』と言って自分の席に座る。