Heaven



春も俺に対しての優しさをぶつけてきたのかもしれない。


美加は必死にヒカルに離してとせがむが、ヒカルはなかなか離しそうもなかった。


『別にいいじゃない!!雅はあたしと付き合えて嬉しそうだったし!!』


『お前は頭までいかれてんのか?俺は雅を傷つけるヤツが一番許せねぇんだよ』


ヒカルはこう言って、美加を突き飛ばす。
バランスを崩した美加は、その場に倒れ込んだ。
痛いと言いながら、ボタンが取れ、はだけたカッターシャツをぎゅっと握る。


『…ヒカルはあたしのこと好きになってくれないのね?』


また怪しく笑う美加。



『誰がお前なんか好きになるかよ。幸せの意味なんか知らねぇお前なんかすきにならねぇよ。もう雅と俺に近付くんじゃねぇ』



ヒカルの言葉、ひとつひとつに優しさがあった。
俺たちは…目に見えない絆で固く…結ばれているんだ…



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