Heaven
キミと繋がっていたものが無くなる瞬間でもあった。
美羽は困っているのだ。このネックレスがないと…今にも泣きそうなのだ。
ごめんね…
『美羽…ごめん。これだろ?探してるのって』
俺は美羽に向けて手を広げる。
その瞬間、太陽に反射をしたハートの欠片がキラリと光った。
美羽は言葉を失ったまま、俺の手からネックレスを取る。
『…あった…良かったぁ…』
美羽はすごく嬉しそうな表情をした。
その表情を見た俺の胸が更に苦しくなる。
可愛いと思ってしまったから─…
『ごめん…前拾ってさ…なかなか渡せなくて』
ぎゅっとネックレスを握りしめ、美羽は首を横に振る。
『いいの…戻ってきたから…』
許してくれるの?
でも俺は素直に喜ぶことは出来ないでいた。
だって、美羽は今そのネックレスで…
陸を感じているんだろ?