Heaven
『任せろって!!俺を誰だと思ってんだよ!俺に不可能なことはねぇ!美羽を必ず…救ってやるよ』
《…ありがと…う》
春か一瞬、女の子に戻った。
強がっていた春が、今本当の春に戻った…
どうしてかな?
涙が流れるんだ…
優しく、ゆっくりと…
頬を伝っていく透明な液体。
まるで俺の心の色を表しているようで。
『なぁ?春。辛いなら辛いって言えばいいじゃん。一人で抱え込むな。余計辛いだけだ。俺はお前の辛さも受け止めるから…』
《…ばーか。お前はまず美羽を助けろ。俺のことは気にすんじゃねぇよ》
そうだね。
まずは美羽を助けなくちゃ。
孤独と闘っているキミを助けるのは─…生きている俺がしなくちゃね…
俺は真っ直ぐ空を見上げる─…
果てしない、空を…。
どこまでも続く…空を。
ねぇ、俺は知りたかった。
この空の向こうには…
何があるのかなって…