Heaven
こんな姿美羽には見せられないよ…
『え?え…なんでかな?別に優しくしたいわけじゃないけど…ほっとけないんだよ、美羽のこと』
下を向いて俺は言う。
だって顔を見ながら言うのは恥ずかしすぎるだろ?
ふと、視線を美羽へと向けると、美羽の目は泳いでいて…うっすらだけど、照れているように見えた。
すると美羽はポケットからあるものを取り出す。街灯でキラリと光るものは…ハートの欠片だ。
『これ…ね?陸があたしにくれた最後のプレゼントなの』
『最後のプレゼント?』
『あたしの誕生日にね、くれた最後のプレゼント…。だから大事にしてるの』
今にも泣きそうな美羽に、俺は優しく微笑みかける。
『そっか。大切にしまっとけよ?無くすんじゃねぇぞ?』
『…雅、あたしの話…聞いてくれる?雅になら…話せそうなの…』
美羽は、俺に心を開いてくれたのかな?
そう思うと嬉しくて、空を飛べそうだよ…