Heaven
あたしが鈍感?
違うでしょ?
陸の方が鈍感じゃない。
あたしの気持ち、全然気付いてくれなくて…
弱っているときに手を差しのばして…
意味はないのでしょう?
気持ち持たさないでよ。
絡まる糸のように、
あたしと陸の恋心も絡まっていく。
もう分からなくなるくらいまで、ごちゃごちゃになっていく。
『あたしが鈍感?何で…?鈍感なのは陸じゃない!!』
『俺がいつ京子と付き合ってるって言った?言ってないだろ?』
確かにそうだ。
あたしは陸の口から『京子と付き合っている』と聞いたわけではない。
ただの噂を春から聞いたのだ。
でも京子と電話をしている所を聞いているし、今日だって…仲良く二人で夏祭りに来ていた。
これは他人から見たら付き合っていると判断出来ることだ。
『でも京子と電話してたじゃん!あたし聞いたんだから!!』
ぽたり…と落ちていく涙。
あたしは泣き虫のようだ…