Heaven
クリスマスなんて特に予定などない。
ただ家で豪華な料理と、大きいケーキを食べるくらいだろう。
春と過ごそうとしたが、春は部活の合宿に出掛けてしまった。
陸は…知らない。
京子と遊んでいるかもね。
クリスマスだからといって、特別に嬉しい気持ちなんてないし、普通の日となにも変わらない。
寂しいね、と誰かに言われても、あたしは『別に』と答える。
寂しくは…ない。
一人が落ち着くし…。
こう寂しさを誤魔化すあたし。
ベッドに寝転がり、
天井を見つめていた。
顔を傾けて、窓の方を見る。
カーテンの隙間からベランダが覗く。
あたしは起き上がり、
ベランダに近づいた。
そしてカーテンの隙間から空を見上げる。
今日も星空が綺麗だ。
そして…満月の月も。
きっとサンタクロースは道に迷うことなくプレゼントをみんなに配ることが出来るだろう。