Heaven


絡まった恋心が…
今、ひとつに繋がった…

クリスマスイブに、
陸とあたしの遠回りの恋が、ようやく今─…



『俺さ、美羽のこと考えれば考えるほど不安になってさ…だって美羽、人気あるし…。なかなか気持ち言えなくてさ。ほら?俺たちって幼なじみだろ?だからさ…』



陸も不安だったんだね。あたしと同じ気持ちだったんだね…


ねぇ…あたし…
すごい嬉しいよ─…。


寒さなんてどうでも良かった。
陸が隣にいれば十分だよ─…。


涙は止まることを忘れてしまったのか、ずっとずっと流れ続ける。


『なぁ…美羽はどう思ってる?ただの幼なじみ?』


言葉が出ない代わりに、あたしは体で表現をする。
涙で歪んだ陸の顔を見つめて、首を横に振った。


『じゃあ…俺のこと好き?』



好き─…
好きすぎるよ─…


素直にならなきゃね…。


あたしは次に首を縦に振った。



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