Heaven


陸はそれに生まれ変わったかな…?


きっと陸なら生まれ変われるよね…


だからあたしは…
空を見つめるの─…


陸がいなくなってしまった日から、
昼は青空を…
夜は星空を…


いつまでも見上げるの。


陸は夜空に向かって微笑み、言葉を並べた。



『俺は生まれ変わったら星になりたいんだ』



『星…?なんで?』



まさか、そんな言葉が返ってくるとは思わなかった。
あたしは『また自分に生まれ変わり、あたしと恋をする』と言ってもらいたかった。
少しがっかりとするあたし。


でも星になりたい理由を聞いたあたしは、嬉しくて…また泣きそうになる。




『…美羽の瞳をずっと輝かせたいから…』



あなたはずるい。
嬉しいことばかり言って、あたしを泣かすのだから。


ほら…
またどんどん陸の虜になっていく。


陸はあたしを喜ばせるのが得意なのね…



< 321 / 424 >

この作品をシェア

pagetop