Heaven


…─生まれ変わったら、星になりたい─…


これが陸のなりたいもの。

その理由は、


…─美羽の瞳をずっと輝かせたいから─…



愛しい。
すごく愛しいよ─…



『り…くぅ…』


嬉しすぎてあたしは陸を強く抱きしめた。
陸の細い体からは、熱が伝わってくる。

全てが愛しい。



『美羽は甘えん坊だね?そんなところがいいんだけど』



優しく頭を撫でてくれる陸。
また、涙が出てしまった。
陸の体に顔を埋め、
静かに涙を流すあたし。いつまでも、陸はあたしの頭を撫でてくれた。


そんな時、贈り物が届いた。
それは、桜を連想させるもので、ひらひらと舞う白い粉。
薄暗い雪雲から降ってくるものは、雪だ。
その雪はあたしたちの肩や体にそっと止まり、たちまち消えていく。



『ホワイトクリスマス…』



最高すぎる。
陸と初雪を見れて、
陸と初めてのキスをして…


幸せの絶頂にあたしはいた。



< 322 / 424 >

この作品をシェア

pagetop