Heaven
これが理由。
笑っちゃうでしょ?
おかしいでしょ?
でも本気だよ。
陸が星になるなら、
あたしはいつも傍にいる夜空になって、陸を引き立てるの。
毎日一緒にいれるし、
ずっと見ていられるから。
『美羽…ばか?』
あたしの答えを聞いた陸は白い歯を見せて笑う。急に恥ずかしくなるあたしは、そっぽを向いた。
耳まで熱い。
言うんじゃなかったと後悔をする。
陸に背中を向けて、
冷えた手で顔を覆う。
するといきなり、陸が後ろからあたしを抱きしめて、耳に軽くキスをした。
『…すっげぇ嬉しい!!』
背中から伝わる、陸の鼓動。
どくん、どくんと同じ音で高く鳴っている。
あたしは自分の胸に手を当て、鼓動を感じてみる。
同じ音。
同じ速さ。
あたしと陸は今同じ音で同じ速さで心臓が鳴っている。
同一。
この言葉があたしたちにはお似合いだろう。
『…陸、離れないでね』