Heaven


ヒカルはクッションを天井へと高く投げる。
そのクッションは重力により、またヒカルの手元に戻ってくる…。


そしてヒカルは俺にクッションを投げつけた。
俺はそのクッションを顔の前で受け止める。



『愛せるに決まってんだろ?お前が高木に愛を投げれば、こうやって受け止めてくれるんだよ。だからなに不安がってんだよ?雅は高木に愛を投げろ。ずっと投げ続けろ』


ヒカルの言葉を体全体で感じる。
少しだけ涙腺が弱くなったこと…言わなくてもヒカルなら分かってくれるよな?



人間は人間に愛を投げる。
その愛を受け止めてくれたなら…もう何も怖くないはずだ。
愛を投げるために必要なのはなにもない。
自信がなくても、
不安でも、愛は投げられる。


俺はなにか間違っていたようだ。

ヒカルが気付かせてくれた。
ありがとう…ヒカル…。

お前はやっぱり最高の親友だよ。


お前は美羽に愛を投げよう。


キミは受け止めてくれる?



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