Heaven
俺も最期のとき、
愛している人の名前を呼ぼうと思う…
そして天にある楽園でも、呼び続けたい。
永遠に…。
『じゃ、俺帰るわ!今からさくらが来るみたいだし』
ヒカルは携帯を見ながら立ち上がり俺を見つめる。
その瞳に俺の体は硬直をする。
『おう。今日はありがとな。すげぇすっきりした!』
『俺さ、雅がずっと羨ましかったんだよな』
『え?は?なんで?』
羨ましい?俺が?
冗談はやめろよ。
『お前みたいに泣くほど人を愛してぇよ。だから俺はさくらを泣くほど愛すって決めた』
ヒカルはピースサインを俺に見せて、眩しいくらいの笑顔を俺に見せた。
分かってくれてたんだな。
俺が泣いてたってこと。
俺は…
周りに人間がいないと生きていけないかもしれない…。
『ちゃんと美羽に愛を投げる。ありがとう』