Heaven
同じクラスか…
やはり神様は意地悪だったか。
でも意地悪ではないな。2つの願いを叶えられるほど優しくはないということなのかな…
透明なプレートに1年2組とかかれている。
教室の中からは、様々な会話の声が飛び交っていた。
『別に気にしなくてもいいんじゃねぇの?』
ヒカルは俺の肩をぽんっと叩いて、先に教室へと入って行った。
俺は溜め息をひとつ零し、気合いを入れてから教室に入る。
教室に入ると当たり前だが、知らない人たちが沢山いた。
だけどその中で知っている人がただ一人。
俺の元カノの美加…
美加は窓側で今日出来たと思われる友達と仲良く会話をしていた。
まるで俺の存在などどうでもいいかのようだ。
だって、一度も俺を見ないから。
『俺と雅、前後の席じゃん。雅は真ん中の列の前から4番目だって』
『ふーん。隣の席は…高木…美羽?みはねって読むのかな?』
…運命はゆっくりと動きを進める─…
ゆっくりと、ゆっくりと。